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【書評】アンパンマンの遺書
2013年12月27日 (金) | 編集 |
【書評】アンパンマンの遺書
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アンパンマンファンの私としては、やっぱり、読まなきゃいかんだろう……ということで、衝動買い。読了。よい本でした。やなせたかしさんらしいなあ~。ひょうひょうとしてて……。

正直なところ、私は、アンパンマンで育ったわけではないんです。
あとから、やなせたかしさんの『正義論』=『ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです』を聞いて、アンパンマンが好きになりました。だから、アンパンマンは、自分が弱くなるとしても、、自分の顔を被害者にあげちゃうんですよね。

正義についての記載を少し。やなせたかしさんの27歳の時。
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子供の頃から忠君愛国の思想で育てられ、天皇は神で、日本の戦争は聖戦で、正義の戦いと言われればそのとおりだと思っていた。正義のために戦うのだから命をすてるのも仕方がないと思った。
しかし、正義のための戦いなんてどこにもないのだ。
正義は或る日突然逆転する。
正義は信じがたい。
ぼくは骨身に徹してこのことを知った。これが戦後のぼくの思想の基本になる。
逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること。これがアンパンマンの原点になるのだが、まだ、アンパンマンは影も形もない。
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向田邦子や、手塚治虫、永六輔、宮城まり子などなど、様々な方と交流があったんですねえ。
戦中派の作者の自伝的作品です。

様々な仕事をしています。
兵隊の後、新聞記者、デパート勤め、私人、4コマ漫画、手塚プロダクションで長編アニメ制作、作詞作曲、舞台関係、雑誌編集長などなど。長い長い下積みがあり、そして、アンパンマンが生まれます。
あー、人生、何でも無駄じゃないんだなあ。目の前のこと、全てに全力で取り組むと、いつかそれらがミックスされて、実を結ぶんだろうな……。くさらず、何でも頑張らないとダメですね。

本書を読んで、本当にお疲れ様でした……と改めて言いたいですね。
本書を読めば、アンパンマンがますます好きになること、間違いなしです。


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【書評】虐殺器官 伊藤計劃(いとうけいかく)
2013年10月13日 (日) | 編集 |
【書評】虐殺器官 伊藤計劃(いとうけいかく)
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あらゆる意味で衝撃のSFでした。名前は知っていましたが、こんなに壮大な作品とは……。その世界観は、抜群です。
ある意味、ブレードランナーを見た時のような衝撃でした。
これが、日本発なんて、すごいことです。

作品最初に登場する戦場のグロテスクな表現群は、違和感のある淡白さが漂っていて、心配しました。ただ、グロテスクなものを書きたいだけの『偽物』か? いえいえ、そんなことはありませんでした。
中盤で分かってきますが、戦場で、良心や一部の感覚をカットされた戦士から見た世界……という位置づけ。なるほど、こんなところに繋がっていたのか。

伊藤さんの描く未来世界も、また、すごいです。
具体的には、9.11テロ後の、テロを抑え込んだ世界を描いていますが、地域紛争や、宗教、貧困、企業の横暴、絶滅生物、人間の本質、言語と実在の関係、進化論、局地戦争、ネットワーク・ツールの未来、そして、罪と罰の意識、ありとあらゆる作者の思想が詰め込まれています。
局地的に起こる民族の虐殺を誘発する『虐殺器官』とは……。

一作品としてみますと、構成など、いろいろと弱点はあるかと思うんですが、とにかく、その壮大でありながら繊細、また、独自の世界を見せてもらっただけで、個人的には、非常に満足です。SFファン必読の書です。

また、残念ながら、伊藤計劃さんの本は、あと数冊しか読めません。
あとがきにも記載されていますが、34歳で亡くなられ、執筆活動はわずかに3年。
癌で少しずつ『器官』を失いながら、それによって、変化してゆく自我を冷静に見つめながら本書を書かれたとのこと。

私、本書とあとがきを読んだ後は、放心状態で、しばらく天を仰いでいました……。


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【書評三つ】
2013年07月07日 (日) | 編集 |
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数日床に伏せっておりました。先週末、足裏の傷から、ばい菌が入り、右足の付け根のリンパがぱんぱんに腫れて、数日熱にうなされてました。今抗生物質を飲んでようやく熱が下がりましたが、最大42度くらい熱出たみたいです。いやあ、死ぬかと思いました……苦笑。


伏せっている間、解熱剤が断続的に効いて、少し楽な時間もあったので、そんな時間を利用して、数冊本を読みました。どれもよかったです。


エンブリオ
帚木蓬生 エンブリオとは受精後8週までの胚。エンブリオの臓器を育て、人に移植する場合、倫理上の問題点を除けば、日本の法律ではエンブリオは「人」はないため、殺人にならない。近未来医療の話ではありますが、技術的にはもうすぐ傍まで来ているのか、すでに到達しているのか……。これらの技術は、不妊治療には絶大な威力も発揮するわけで、どこまで認めるべきか難しいところです。とにかく、情報を公開して、国民の議論のテーブルに載せることが第一歩かもしれません。


インターセックス
帚木蓬生 続いて、その続編が、インターセックス。男でも女でもない第三の性の問題。性同一障害が、話題になるようになりましたが、インターセックスは、それとは異なり、性染色体の異常で、性器が男でもない女でもない人たちのこと。軽微なものも入れれば100人に1人とも言われます。存在を知ってはいましたが、こんなに多いとは……。
小説としては、その辺りの啓蒙の役割も果たさせようとしているわけで、なかなか小説としての評価は難しいです。個人的には、この『神の手』の岸川先生好きなので、もっと、内面まで描いて欲しかったなと思うところ。前作よりも娯楽要素は弱くなっています。


三たびの海峡
帚木蓬生 三作連続で読んでいます。戦時戦後、朝鮮から日本へ、また、日本から朝鮮へ、さらに、朝鮮から日本へと渡った主人公の話。読んでいて胸が痛い。ネットでも何かと話題になる隣国ですが、多くの人に、本書を読んで欲しいなと思いました。


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【書評】水神 100点満点をつけたい!
2013年07月07日 (日) | 編集 |
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目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。……amazonより


最近、帚木蓬生さんの本にはまっていますが、これは間違いなく、最高傑作です!
今度は時代小説。ここまで農民の話をリアルに描いたものがあったかなあ!
まるで自分がこの時代に農民をしているように錯覚しました。
当時の農民と一緒に喜怒哀楽を経験出来ます。


前半、延々と、何代も続く百姓の苦難の歴史、そして、それを覆すべく立ち上がる四人の庄屋さん。後半、全額自己負担、さらに、工事が失敗した場合には、責任を取って磔(はりつけ)の刑に処せられるという厳しい条件下で、工事が遂にスタート。


何カ所も泣けました。
圧倒的な構成力と細部までこだわって作られた物語。
言うことなし。100点満点の作品です。


帚木蓬生さんのあとがきに書かれた言葉……月間の文芸雑誌は年に何度か、時代小説特集をする。しかしその舞台はおしなべて江戸か大坂、登場人物も侍か町人である。それが時代小説と思われてはたまったものではないと、ずっと不満だった。あの時代、人口の八、九割は百姓だったはずであり、大半の人間は地方にいたはずである。それを描かなければ時代小説家とは言えない。


本書に出てくるような人々によって、、歴史が切り開かれてきたんだろうなあと実感しました。
帚木蓬生さん、闘病中に本書を書かれたそうです。是非長生きして、一冊でも多くの本を書いて下さい~。
子どもたちにもお勧めしておこう……。


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【書評】新・共に育つ
2013年06月28日 (金) | 編集 |
先日、同友会の事務所で見つけた書籍。待ち時間にぱらぱらと読んでいたんですが、これはすごい内容! 早速購入しました。あとから調べましたら、通常の書籍販売ルートでは購入出来ないんですね……。もっと普及すればいいのに残念。全体的に、論文調ですが、シンプルな文章で、難しいところはありません。しかし、奥が深い! 一人では、どこまで、理解出来ているのか、微妙なところだとは思います。どれも読み応え抜群ですが、一つ、紹介するのであれば、『今どきの若者 その背景を考える』ですね。

箇条書きでご紹介。

◆今どきの若者 印象と実態の大きなズレ
今どきの若者は、豊かな社会で贅沢? コミュニケーション下手? 忍耐力がなく仕事をころころ変わる? そういうイメージが流布されているが、実は、そうではない。社会学者さんの解説。
・実際には、深刻な貧困状態にあり、コミュニケーション下手な部分は一面ではあるが正しくない。むしろ、若い人の付き合いは、社会性がないどころではなく、小学校中学校ぐらいからすさまじい配慮一杯の世界を生きている。(詳しくは後述)また、自分探し・職探しを頑張っている。

◆時代について
・今時の若者は、ワーキングプア・ネットカフェ難民・リーマンショック・派遣切りなどなどの時代で生きてきている。
・我々のような、親の世代 大学を卒業したら、どこかには、正規採用できる時代とは大きく違う。物心ついた時から、景気がいいと言われたためしがない。若者の1/3は非正規雇用で働く現状。それを見てきている若者は、親の世代と同じようには考えられないし、戻ることもできない。

◆若者に広がる『働く貧困層』の拡大
・マンション・車・子ども二人、標準家庭に見えるが、内情は、家計破綻ギリギリの水準。
・正社員夫手取り20万、マンションと車の維持で10万円以上、その他固定経費を引くと、残るのは食費しかない。食費付に18000~19,000。さらに子どもの小学校の給食費が月に4000~5000円。あと数千円収入が減れば家計は破綻する。
・貧困は経済的な厳しさだけでなく、子どもに手が掛けられない、児童虐待につながったり、精神疾患の広がり。

◆何が最大の問題か? → 『若者を使い捨てにする経済モデル』
若者に十分な投資をしていない。コストをかけない。利益優先。

◆若者を支援する制度の貧弱
職場だけでなく、学校教育も問題。
制度や仕組みについての知識(制度知)をほとんど持てない状況に置かれる。
妊娠した時、出産に関わってどんな公的制度があるのか、どんな手続きで利用することが出来るのか? 失業保険にしても、出るんでしょ? という認識。ハローワークで申請しなければダメなんだと教えてもらえない。

◆教育改革に新しい競争も。
進学校とそうでない高校ではコスト配分に差を持たせている地域も。強まっている
そのため、新しい競争の下では、個々の家庭で独自にお金をかけて教育するしかない風潮が強まっています。

◆『人間のふりをするのがうまくなっている』
・自分が本当に思っていたり、感じていることを他者には知らせないで、応答は爽やかに、弁舌爽やかにきちっとこなすという技術が怖ろしいほどに鍛えられています。
・高校カウンセラーの方曰わく「最近の高校生は怖ろしくてカウンセリングなんかできない。カウンセラーよりもすごい」
・「努力のかいあって、自分はだいぶ「人間」のフリをするのがうまくなりました。周りの人たちは、自分のことを、明るく楽しく、優しい人だと言います」ライトノベルより

◆変貌する若者のライフコース・ライフスタイル
・ライフスタイルは、最小限のやり方で毎日を過ごすのが一番安心。例えば、自動車離れ、海外旅行も2000年、20代は400万人→2008年、260万人に減少。スキーも減少。将来のために貯蓄。

◆夢がない若者とみるか、成熟社会への萌芽とみるか
・結婚 2005年 30~34歳 男子未婚1/2 35~39歳 男子未婚1/3
・しかし、将来好きな相手と結婚したいと考えている人は、20代前半で実は9割。
・子育てが可能な水準である年収450~500万円に達するには大企業でも20代では難しく、非正規雇用の場合は30代の二人で働いてやっと達するという水準。

◆声なき声
・不満があるなら声を出して改善する努力をしたらいいじゃないか?
・しかし、若者の間には、社会、会社、仕事はそもそも理不尽なもので、要求しても受けとめられるような世界ではないという強い確信。
・現在の生育過程の中で、一人ひとりの身体感覚として染み込んでいる。

◆若者たちのつくっている社会
・自尊意識が非常に低い。成績に関係なく、大人から見て優秀に見えても、自尊意識が低い人が多い。
・友達関係も現在の大人のイメージとは異なる。
・本体に大切な友達になるべく負担をかけないようにと高度な気遣いを欠かさず、平均して100~150人の「友達」と携帯アドレスを交換して自分の存在の余地を確保するという姿。友達はいわば「集団安全保障条約」か「セーフティネット」の位置づけ。
・学校を中心とした人間関係には上下の序列が厳然と存在。序列外では、お互いに話をすることも違うという世界。
・お互いが悩みを相談するとか、一緒に力を合わせて生きていくという感覚を失う。

◆われわれができること
・地域社会で安心して生きられるような社会経済モデルをつくること。
・本当の意味で頼りにされる存在になること。


わずか15ページほどの論文ですが、内容は深いです。
うちの子どもたちを見ていても、夢や希望についての考え方、制度・体制と戦わない姿勢、そして友だちとの付き合い方が、私たち世代とは全く異なります。なるほど、今の子どもたちは、こういう世界で生きて、こういうモノの考え方をしているのか。こういう若者が、会社にもどんどん入ってくるわけですね。私たち大人には何が出来るのかなあ、若者にとって何が幸せなんだろう、いろいろと考えさせられました。


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【書評】出光佐三 反骨の言霊
2013年06月24日 (月) | 編集 |
写本 -2013-06-22 12.34.52
『海賊とよばれた男』を読んだ後、出光さんのことをもう少し調べようと思って購入した本の中の一冊。
これがほとんど『原典』というくらい、エピソードは全く同じ。
描き方が若干異なるので、もう少し出光さんのことを詳しく知ることが出来るかなと思います。
時間があったら、現在の出光興産についても調べてみたいなあと思っていますが、ちょっと時間がないかな。
それにしても、名言ありすぎ……笑。
いやあ、やっぱり、すごい人だったんだなあと思いました。


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TA本
2013年06月24日 (月) | 編集 |
知り合いに「どれがいいか選んで?」と頼まれて購入した交流分析の入門書2冊です。
写本 -2013-06-21 15.28.30
私が、10年くらい前に読んだ時には、本当に、学術書みたいな分厚い本が数冊しかなかったと思うんですが、今は、ライトな感じの本が沢山出ています。
自己のルーツを探る手法の一つとして、一読をお勧めします。


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【書評】閉鎖病棟
2013年06月14日 (金) | 編集 |
【書評】閉鎖病棟
写本 -2013-06-14 07.26.00

この著者の方『帚木蓬生』何て読むんだろう。
「ははきぎ ほうせい」だそうです。読めないなあ。
ATOKで一発変換も出来ないので、検索も大変……苦笑。

精神病院内の話です。
精神を病み、猟奇的な殺人を犯してしまった人々。また、帰るところがなくなって、生きていく意義がなくなった人々の話が続きます。結果、再生できる人も若干数いますが、ほとんどは、病院内で、一生を終えます。全体的に、暗雲たる話が続きますが、それでも、少しだけ救われる気持ちになるのは、やはり、作者の視線が暖かいということでしょうか。

最近の小説は、虐待や、猟奇的な殺人や、その他、悪意のある刺激で一杯です。
私も、刺激を求めて、そんな小説をよく読みます。正直、そういう暗いところがある刺激的な小説は好きです。
ただ、最近のそれらの小説から過激な表現をとったら何が残るだろうか?
本書を読むと、そんな疑問を感じました。

帚木蓬生さん、私は全然知らなかったのですが、他にも名作を書いているようなので、とりあえず、全部買ってみようと思ってます。


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【書評】第三の時効 横山秀夫 日本警察小説の傑作! 強くお勧め!
2013年05月08日 (水) | 編集 |
最近、私、横山秀夫作品に凝っています。
主に次女から廻ってくるものですが、自分でも買い集めたりします。
中二の次女は、一時期、あれほど集めていたのに、東野圭吾作品を卒業。今は、横山秀夫作品一本。
次女曰わく、「東野作品は、登場人物もお話もステレオタイプになってきている。横山秀夫作品は、人間が生き生きしていて凄い」とのこと。鋭い分析だなと思いました。

東野作品は、ある種、劇のように、しっかりと配役が決まっています。その役に合わない動きは決してしません。読みやすいし分かりやすいですが、どうしても、深みはなくなってしまうかなあ。悪人は悪人、善人は善人、主人公キャラは主人公キャラ、脇役は常に脇役。

さて、本書『第三の時効』は、本当に面白い。64の評価も高かったけれど、若干冗長な感じもあり、多分、完成度としては、こちらの方が高いんだろうなと思います。
短編集(連作集)ですが、収録作品は一つも外れがない!
だいたい、短編集の場合、一つは外れがあるものですが、これは、どれも、秀作!
読み出したら止まりません。
推理部分も抜群に優れているものもありますが、どちらかというと、組織内の人間模様が秀逸。一人ずつが、過去を持ち、将来を見て、現在を生きています。それらの人々が多数集まって組織が出来上がり、一つの大きな流れが生まれ、その流れに抗ってみんな生きています。
文章も平易で読みやすいのに、なぜ、こんなに深いんでしょうか。人間や組織、社会の本質を突いているからなんでしょうね。

そうそう、何かに似てるなあ……と思って、読んでいたんですが、組織や社会の中で、妥協しそうになりながらも、信念のために戦うという意味では、池井戸さんの作品に似ているかもしれません。それから、海外の警察小説に似ています! 本物の香りがします。しかし、小説のスタイルは非常に日本的で、中に出てくる価値観も間合いも呼吸も日本的。そういう意味では、本書は、これまでにない、日本オリジナルの警察小説だと思いました。

私「よく本を読んでいますね」と言われることが多いんですが、そうでもないです。
実は、ずっと、国内作品は敬遠していて、それらはこの10年くらい、すっぽり、ほとんど読んでいないんです。
本を読むようになって、しばらくは国内作品をあれこれ読んだんですが、途中で、ぱったり読まなくなって、海外小説へシフト。今と違って、ネットの評価もなくて、本屋で選んでいたので、当たり外れが大きかったんだと思います。
それに対して、やはり、翻訳されてくる海外ものは、基本的なレベルが高く、粒ぞろいでした。SF・ファンタジーやホラー、サスペンス、そして、警察組織ものも、全部、海外のものばかり。
しかし、ここのところ、国内小説にもすごいものが沢山あるな! ということが分かり、あれこれ、触手を伸ばしているところなんです。横山秀夫作品もその一つ。他に、高村薫作品も、司馬遼太郎作品も、読んでいないものが多くて、これから先の人生、まだまだ楽しみが一杯です……\(^o^)/

第三の時効 http://amzn.to/10oAOku


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ローマ法王に米を食べさせた男
2012年12月27日 (木) | 編集 |
ローマ法王に米を食べさせた男

知り合いにお勧めされて購入した書籍ですが、大ヒット中の大ヒットでした!
いやあ、この人は「本物」だわー。そして、この本も「本物」です。
ただ、本物過ぎて、内容を吸収するのに、時間かかりますね。
本書はあくまでも、軽い読み物風を装っていて、そんなに深い内容だとは分かりづらい!
単なる「成功事例本」のような顔していますが、それは間違いです。
私は三回読みました。
また、必要な時、必要な箇所を読み直すでしょう。
だから、友人にもしばらくは貸せないなあと思っています。

ブランドを作る! モノを売る! 企画する! 組織する! 付加価値をつける! 
こういう課題を抱えている人は是非読んだ方がよいです。

本書は村おこしの話がメインですが、ある意味、当業界(アマチュア無線業界)も、安定期から衰退期に入っていて、『業界おこし』が必要なわけです。
そのためのヒントを山ほどもらいました。
というか、そのまま、全くパクって、使っちゃえというアイデアが幾つもありました。

いやあ、やはり、人は、必要な時に、必要な本に出会いますね……笑。
是非買って下さい! あなたにとっても、本書は必要な本なのかもしれません!


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